のどか

ブルーム・オブ・イエスタディののどかのレビュー・感想・評価

4.2
ホロコーストの加害者の祖父を持つ男と被害者の祖母を持つ女。2人のホロコースト研究家が出会って、心がぐちゃぐちゃになって、でもお互いのことをきちんと知っていきたいと思う。

ホロコーストを題材にした重厚な人間ドラマであるのと同時に、お下品な冗談がぽんぽん出てくるような、そんな二面性がきちんと同居している。見応えのある作品です。

ヒロインが柔術の使い手で、男をきちんとボコすのが良かった。女は喧嘩を見て悲鳴をあげてるだけ、そんな映画があまりに多すぎるから。

また、喧嘩して相手の歯を折ってしまうような主人公の男の獰猛さ、いきなりペンキを被ってしまうヒロインの不安定さ。突拍子もないように見えて、自分にもそんな不安定なことがあると共感できるのと同時に、自分の不安定さはおかしくないんだと寄り添ってくれるような作品。

そして、ラストが大好きな作品でした。映画は終わっても、2人の人生は続いていくんだ。
のどか

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