babygrand

ブルーム・オブ・イエスタディのbabygrandのレビュー・感想・評価

4.0
この映画のジャンルを分けるとしたら<恋愛映画>もしくは<ラブコメ>に入るだろうが

▪️トト: ドイツ人男性で今はホロコーストの研究をしている。トトの祖父は実は元ナチス親衛隊員。

▪️ザジ: ユダヤ系のフランス人女性でホロコースト研究のインターン。ザジの祖母は強制収容所で死亡。

こういう特殊な背景を持つ二人だから出会いから大変!
映画冒頭、フランスから研修生としてやって来るザジをベンツの車で空港へ向かいに行ったら、ベンツの車を見て'ユダヤ人をガス室に運んだのはベンツのトラックだったのよ!!'
と激おこりで乗車拒否するザジと困惑するトト・・・から始まる映画で、

扱っているテーマが物凄いデリケートかつヘビーなだけに、チョイチョイ笑わせるシチュエーションが挟まれてるから、笑っていいのか不謹慎なのか本当によく分からなかった。
(自分のモラルと倫理観がグラグラになる感じ。)

ナチスの戦争犯罪を扱った作品は今まで数多くあったと思うけど、こんな不思議なバランス感覚の映画は多分初めてで、120分間 画面を食い入るように観た。

この映画、一般的には面白くない映画に入る可能性が高いと思いますが、個人的には見応えのある映画でした。


野外の風景とか室内の色味などの撮影がやたら綺麗だなと思ってたら、「4分間のピアニスト」の監督の作品だった。

なるほど!
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