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台北ストーリーのsonozyのレビュー・感想・評価

台北ストーリー(1985年製作の映画)
3.4
1985年、エドワード・ヤン監督。
ホウ・シャオシェンが製作/共同脚本/出演。

原題は「青梅竹馬」で、"男女の幼馴染み"を意味するそう。
不動産ディベロッパーに勤めるキャリアウーマン・アジン(ツァイ・チン)と、かつて少年野球で活躍した栄光を引きずりつつ、家業の布地屋を営む男アリョン(ホウ・シャオシェン)という幼馴染みの2人の物語。

女性社長メイの助手だったアジンは会社が大企業に買収されることになり、メイが辞めるならと退職を決める。社内のシャオクーと不倫関係も引きずりつつ、アリョンの義兄のルートを頼って、アリョンと米国に移住したいと思っている。

アリョンは、義兄のいるロスから帰国し、OBとして少年野球を応援したりしつつ、アジンの父から事業が上手くいかないという相談を受け、金を貸したり、少年野球時代の仲間でタクシー運転手をやっているアキンがしょーもない妻と子供3人を抱え貧困状態にあるのが気になったり。

最初は順調そうな二人が、企業や身近な人々に関わっていくうちに、じわじわと悲劇を引き込んでいくストーリー。
特に、昔気質で、身近な人々を放っておけない男アリョンの崩壊ぶりが痛すぎる。。。

この重い読後感。台湾での公開時はわずか数日で打ち切られたというのも何となく分かる気もしますが、アリョン役のホウ・シャオシェンの演技と、アジン役の石田えり+山口百恵÷2な感じのツァイ・チンを見る価値はあるかと。
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