台北ストーリーの作品情報・感想・評価

「台北ストーリー」に投稿された感想・評価

恋は都市が作る。
80sの台北。都市が急速に発展し、ひとびとの暮らしが、それに追いついていない。
着るユニフォームは立派でも、プレーは拙い、少年野球のよう。
若者はその未熟さに気づかず、異国への無垢な憧れに浮かされて、陽気なバカ騒ぎを繰り返す。
街にきらめく日本企業の広告に、日本のTVコマーシャルに夢をみる。

都市をつくってきた女は、街とひととのあいだのズレに気づいてしまっている。
若者と同じようにはもう騒げない。
それでももっと遠い異国、アメリカへいきさえすれば、未来は開けると信じている。

アメリカから帰ってきた男は、異国へ行ったからといって、すべてがうまくいくわけではない、ということを知ってしまっている。
みえている世界のちがいが、故郷のひとびととの、女とのすれ違いを生む。
ブカブカのユニフォームを着て、なにも知らずに駆け回っていた少年野球のころを懐かしみ、あのころに戻りたいと願う。

街とひととのズレが、ひととひととのズレに重なる。
恋が都市によって醸成され、恋と街の織りなすあざやかな共犯関係が、わたしを誘惑する。
わたしは恋するふたりをみているのか、街をみているのか、わからなくなる。
街とひとが、ひととひとが、男と女が、わたしとあなたがすれ違う。

ラヴストーリーは、だれが、でも、どのように、でもなく、どこで、の物語だ。
これは東京でもロスでもない。台北の物語(ストーリー)なのだ。
街の光が生み出す闇が、男と女を飲み込んでいく。
恋が闇に消え、その陰影がわたしを照らす。
わたしは街に恋をする。
リハビリがてら。最後のホウ・シャオシェン、エモくてよかったな
kentaro

kentaroの感想・評価

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台湾・日本・アメリカ
げん

げんの感想・評価

5.0
日中の部屋のトーンや、事ある毎に出てくるエレベーターとカラオケ屋の、その空間の燐光が、最高に儚い。
al

alの感想・評価

4.5
台湾では打ち切り、日本では未公開の作品。17年に4Kで劇場公開したそう。

タイトルにある“青梅竹馬”は”幼なじみ”の意味。アリョンとアジンは長い付き合いの友人であり恋人。アリョンはリトルリーグで活躍したという過去の栄光を引きずる男。未来へと進もうとするアジンとの溝がなかなか埋まらない。

当時工業化の進んだ日本のCMが映ったり、富士フィルムのネオンが美しく点滅する場面がみられ、80年代変わっていく台北の街の様子が描かれている。
薄暗い映像の中で淡々と描かれる二人の関係性は常にどこか不安を感じさせる。

台湾ニューシネマがどんなものかまだ掴めていないが、とんでもない名作を観てしまったな…という気持ち。
劇場で観たかった。
富士フィルムのネオン、2サイクルエンジンのバイクの音、タバコの煙…、暗がりのシーンが印象に残るこの監督の世界観が伝わる作品でした。資生堂ビコーズっていう男性化粧品あったんですね!まるで知らなかった!
色んな要素が積もり積もって綻び始めた生活が、それだけで夢みたいなものに変わるなんて、そんな万能薬はない
眠。自分は映像見るのそんな好きじゃないのかも。完全メルヘンに生きてる僕は置いてけぼりのオトナのお話。
サボン

サボンの感想・評価

3.8
2017鑑賞 🌟
jumo

jumoの感想・評価

4.0
トーンが低めな上に単調で600回くらい寝落ちしたけど、アジンがちっとも好転しない自分の人生を認めるラストが超よい!!
人間関係の綻びとか日常の気まずい空気感とかを説明なく会話で映せるの天晴れ!

アリョンが最初から最後までオードリー若林に見えたり、アジンがたまにとんでもなくブスに見えたりするリアリティよ…
現実の人生ってこんなもんだよなあ
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