ぼうるちゃん

サーミの血のぼうるちゃんのレビュー・感想・評価

サーミの血(2016年製作の映画)
3.6
かっこいい映画だった。
監督のそれで言うなら、これから気持ちよくなるであろう描き込みみたいなところでプツンと切って、抑制している感じが、監督自身の確固たる姿勢を説明しているように感じた。

「これはオナニーじゃない」というか。

IKEA、Spotify、H&Mによって、スウェーデンはすごくイケイケな国!と連想するのと同時に、北欧という膜によって、また違った幻想的なイメージをももたらす。

しかし、そんなふんわりとした郷愁という殻に閉じこもりがちなわたしを、この映画は外へと連れ出してくれた。

「みんな違ってみんないい」を否定しなければならない彼女の生き様を考える。その土地を考える。次回作も楽しみ!