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サーミの血のMymoviedialogのネタバレレビュー・内容・結末

サーミの血(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

サーミ族というスウェーデンのラップランドに放牧して生活する少数民族のお話。映画ではスウェーデン人とサーミ族であるラップ人ははっきり区別されていた。スウェーデン人は、サーミ族の頭脳が劣るため都市部の生活では幸せに暮らせないという理論から建前的には善意で彼らの生活を自分たちから隔離することで保護している。好意的な行いであると信じていることが伺われるがサーミ族からの視点では、映画ではスウェーデン人が悪者のようにしか見えなかった。主人公のエレマリャはサーミ族として生きて行くことの窮屈さから故郷と家族、名前までも捨てて新しく都市部で生活した。ある意味願いは叶っているのに老いた彼女はまだ自分の存在に苦悩し続けているように見えた。サーミ族を自分から否定したことで自分はサーミ族にも属さずスウェーデン人でもないと思っているように感じる。
少数民族差別がテーマであったが、幼い彼女の必死にスウェーデン人の生活に追いつこうともがく様は新しい環境で劣等感をなくそうとする様々な経験と重なるものがある。例えば留学であったり、憧れの人になろうとすることだったり、
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