妻がレイプをされるシーンから始まる。
それを見ていた旦那。止めに入りたい気持ちはあるものの沢山の恐怖症持ちが災いして止めに入る事も捕まえる事も出来ない。
ここから、夫婦2人の心理描写が描かれて行く。
レイプ犯への復讐の為、「強い自分」という役柄を作り上げていく旦那。ただ、それはレイプ犯への復讐だけとは言い難く恐怖症だらけの自分を受け入れてくれた妻に対し最初こそ嬉しさはあったものの自分の弱みを知られている情けない自分を変えたい気持ちもあったのだろうと思う。
妻がレイプされた事を告白してくれないというのは、彼にとってはどれ程の屈辱だったのだろうか。
そこで出てくる「真実を知らない恐怖」「真実を知りたくない恐怖」は彼の心情を物語っている。
ここに関しては物凄いシンパシー。
多分多くの人が共感できるのではないかな？
後半の妻目線に切り替わってからは、この妻は千里眼の持ち主なのかっ？！と思う程旦那の事をよく理解しており、そんな旦那を愛しているのがよくわかる。
お互いが事ながれ主義の癖にお互いが深く愛し合っているから何だかとてもむず痒さを覚える。
性被害にあった妻の様子は丁寧に描かれており重たい。
そして復讐は雑です。
