minorufuku

ハローグッバイのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

ハローグッバイ(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

同じクラスだが会話を交わすことすら稀な2人の女子高生が、偶然2人で認知症のおばあさんを助けたことをきっかけに交流を深め、やがて一緒におばあさんの初恋の人の居場所を探すという話。

あらすじの印象では心温まる物語を想像していたが、女子高生のうわべだけの人間関係やスクールカーストを生々しく描いた作品だった。一方はカースト上位のグループに属し、もう一方は地味で友人のいない学級委員。相容れない両者だが、お互いの他者には言い難い悩みを知ったことで素直な感情を遠慮なくぶつけ合う仲となる。2人は友人とは言えないかもしれないが、打算が一切無く、変に言葉を取り繕わない。言葉少なめながら、少しずつ絆を深めていく流れは大変興味深かった。おばあさんの件が終わったあと、お互い明日からの決別を宣言しているのに別れ際に名前で呼び合うくだりは感動的ですらあった。
反面、同時並行で進むもたいまさこ演じるおばあさんのエピソードが少し弱い。おばあさんと初恋の相手との思い出のピアノ曲はかなり良い曲だったけれど。ただ、認知症のおばあさんが最後に女子高生2人のことを忘れてしまうのは切なかった。

ラストに委員長の女子高生が完全に孤立してしまった際に、よくある話だとそれまでの友人関係全てを投げ打ってでももう一方の子は委員長の子を助けそうなものだが、助けようとする葛藤を見せつつ、結局何もしないという対応をとった。その行動は不思議と説得力があった。
友達とは何かという深いテーマをていねいに描いていて意外な良作だった。