アズマロルヴァケル

ハローグッバイのアズマロルヴァケルのレビュー・感想・評価

ハローグッバイ(2016年製作の映画)
3.8
映画ファン必見の青春映画

両親が共働きということもあり、学級委員長でありながらも友達があまりおらず
寂しさを補うように100均で万引きを常習する葵。元カレで友人の瞳の彼氏尊と関係を持ったことで生理が来なくなり…
妊娠をしているのではと悩みを抱えつつも友人や元カレと本音をぶつけ合うことはないはづき。ある日、学校の帰りに葵は認知症のおばあちゃん悦子とぶつかってしまう。偶然にもはづきはその光景を見たのではづきも葵と合流し、道に迷っているであろう悦子にどこに行くはずだったか案内することにした。当初、悦子は銀行に行くのかと思われたが認知症であったこともあり、暗証番号は覚えていなかった。結局、3人は悦子とファストフード店に行ったりゲームセンターに行ったりするなかで、悦子が本当は初恋の人にラブレターを渡そうと道に迷っていたのでないかと葵は思うのであった。


萩原みのりさんと久保田紗友さんに関しては私自身テレビドラマで見掛けることもあったので知っていたのですが、ダブル主演ながら隠れた良作に近いかなぁと思いましたよ。

青春映画というジャンルには入るものの「友達」「友情」といった簡単そうで難しそうなテーマを80分に押さえていて、若干ホラー要素もありつつも感動させられる描写や微笑ましいラストを含めて普段関わらない二人の交流を上手く描いていた映画だと思います。

私としては強いて言えば友達をあまり作らない人間なので寂しさを埋めるために他人には打ち明けにくいことをしがちな人間ではあり、でもちょっとははづきのように群れで行動する人たちの輪に入りたいなぁなんて思ってしまうのですが、
ちょっとこの映画で怖いのははづきが妊娠検査薬で陰性だと分かり、元カレや友人たちにLINEで返信が山のようにかかるのですが、演出を抑えつつもまるでACJAPANの広告を彷彿とさせるような演出でゾッとはさせられ、結局岡本夏美らは一体本心では何考えてたんだろうかと……。そう思うと、やはり友人がいない方が楽だなぁと考えざるを得ないシーンでした。

短期間の撮影ということもあってか、時間は短いものの役者陣の演技はよく、特にもたいまさこさんや木野花さんといったベテランの演技には助けられているところもありつつも、主演二人が中盤で葵の家で衝突する様や陰性だと分かってホッとするシーンなんかはとても印象に残る演技でした。

ちょっと悦子さんの過去の話はちょっと察しないと分からなかったりするところもあるし、結局はづきはあの何考えてるのか分からないし上辺だけの付き合いのような友人や元カレと高校を共にするのか……とちょっとモヤモヤ感はありつつもラストはちょっとではあるものの当たり前ではあるかもしれませんが葵とはづきが高校で挨拶する光景を浮かべてならない……そんなホッコリとさせられるものの友情が何なのかを考えさせられる良作でした。