何処かホラーのような雰囲気のなか始まる。怪しげな音と、無表情な主人公。存在してるのかもよく分からなくなるほどに不気味である。
繰り返される毎日の行動。
生きているというか、動かされてるみたいに動く人物。
観客は音に踊らされ、何か期待する。身構える。
だけど空振り。
何度目かの同じシーンで、みてるこちらもまた、期待することを諦める。
『なんだ、また同じか。』
きっと主人公はこれまで幾度となくこの言葉を繰り返したんではないか。
期待しない
ただ、眺める。
そうか、そういうことか。
人間て期待する生き物なんだ。
この人物だって。
溜まってゆく。
何もないように見えていたシーンの連続の中に、僅かな歪み。
ある時からドラマが始まっていた気がする。
分かりやすく同僚が出てきてるけど
なんだって良かった気がする。
だけど最後の祭りは、なんか怖いことを予感させるような、紛れてしまって、ああ。
あの人間は変わるのだろうか?
それともまた諦めたのかな。
外との関わりを、人と関わることを
削除してしまうと
人間はどうなるんだろうね?
日々生きること
大事だけど
無関心
目の前のことだけではなく