最後までずっと見入ってしまう面白さだった!
主人公のツァンコが頭にこびりついてしまった。キャラも演技もよいな〜
ブルガリア作品て初めて観たけど、イメージを覆してきた。
ウサギを可愛がり、慎ましく暮らしてるツァンコが大金を見つけ警察に届けたばかりに、これでもかってぐらい酷い目に遭う。タイトルどおりツァンコの腕時計がキーポイントになってます。
元凶は運輸省の広報部長ユリアで、かなりイヤな女なのだけど、いい人なツァンコとの対比が効いてて、よけいにムカつく。ユリアの人間の尊厳を無視した行動には本当に腹が立つけど、彼女だけじゃなく、汚くて吃音のツァンコをみんなが下に見る人間の心理をうまく描いてる。
ツァンコをメインに感情移入していると、後半は自分がユリアの立場でハラハラしてしまっていた。ツァンコもユリアもいい味出してたし、演出が人間臭くていい。
潔いラスト。こちらにゆだねられモヤモヤしながら、夫の口笛まじりの呑気な曲のエンドロールが皮肉な余韻を残す。
えぇっ⁈ツァンコーーッ⁈
ブルガリアのことはよく知らなかったけど、国家権力やマスコミ、弱者を笑いものにする民衆への批判も入っている作品なのだと思えた。
シンプルな設定でお金をかけず、ここまで心理をエグるのがすごいな。
ハエの音がナイス!
✴︎おけいさん、ありがと〜!すごい好みでした✴︎