Yuki2Invy

肉体の門のYuki2Invyのレビュー・感想・評価

肉体の門(1977年製作の映画)
3.4
五社英雄監督版は未見ですが、鈴木清順監督版をこないだ観たものですから、その上で今作が存在するってコトになると、どーしたってシンプルに「コレを本チャンの濡れ場入りでやったらどうなるか…」てのが気になってしまって、今回鑑賞するに至ったのですよね。

お話自体は(原作が同じなんだからまァ当たり前かも知れませんが)かなり似通っている…(とゆーか瓜二つだ)という一方、個人的に清順監督版と最も異なるのが伊吹新太郎の諸々だ…とまずは感じられました。清順監督版だと配役からして存在感抜群の宍戸錠(よく見りゃガタイも凄まじい)だったのが、今作では物理的にも・キャラ的にもちょっと薄めな御仁だったりで、ストーリー的にもどっちかと言えば脇役なのですよね⇒映画としてはワリと、アバズレ・チームの女性陣が主役って群像劇の方に見えるのでして。

ただコレも、フォーマットがロマンポルノなら至極当然…かとも思えてます(⇒基本は、ロマンポルノの主役は女性だと思うので)。でもその上で、ロマンポルノとしては超大作級…と言える作品ではあれどやっぱ100分弱の尺の(どちらかと言えば)コンパクトな方の映画でもありますし、結論的にはソコに関してはもうチョイ焦点・筋を絞り込んだ方が好かったかな…という気もしてしまいますね⇒ややお話が散漫で最後まで乗り切れなかった…という感覚が在りますね。

濡れ場もね~~再度全体的に、ロマンポルノとしてはほぼほぼあらゆる側面が高水準だったと思いますし・濡れ場自体も決して悪くはなかったとも思うのですが、その(個人的にお待ち兼ねな)濡れ場を一切合切含めても、私は清順監督版の方が軽く二回り位は好みだと言えますね。。。五社英雄監督版(+実はマキノ雅弘監督版、なんちゅーのもあるのでしょーか)も、いずれそのうち観るとは思います。
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