ねぎおSTOPWAR

立ち去った女のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

立ち去った女(2016年製作の映画)
4.0

228分・・・。
「地獄の黙示録(長い方)」202分
「七人の侍」207分
「アラビアのロレンス」207分
「ラストエンペラー」219分
「クーリンチェ」236分
「美しき諍い女」237分
「ベンハー」240分
「ファニーとアレクサンデル」311分
覚えている限り観た中で長いのいろいろありますが、
まあこの中だと真ん中へんかあ。
しかしどれともまた違った映画でございました。

1997/6/30香港の英国統治が終わり実業家たちはマニラへ逃避・・。
冒頭のニュースはつまり、誘拐事件はそっくりそのままマニラにやってきて、フィリピンの社会問題になったということ。
それを含めてフィリピンの現状が画面いっぱいに映し出される。
電球もなかなか交換されない夜道はここまでまっくら。
富裕層はわがままに犯罪者さえも意のままに入れ替える。
「ローサは密告された」
「ブランカとギター弾き」
と変わらない街。


無実の罪が晴れて30年ぶりにシャバに出たホラシア。
刑務所内でも慕われていた元先生の彼女はまず家に帰るが配偶者は亡くなり、当時7歳だった娘とは再会するが行方不明の息子を探すのと、自分を刑務所に送った黒幕ロドリゴへの復讐を誓う。

カメラはパンやドリーなどせずに、しっかりとした三脚の上でじっと眼を開けています。じーっと。
たぶん編集でもっとみやすい長さには出来ますが、監督さんはそこに映し出される何かを伝えたい、いやむしろ観客に考える時間を与えたかったのかなと思います。