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空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

弘法大師としても知られる真言宗の開祖で、遣唐使として中国に渡った若き日の空海を主役に描く、日中合作の歴史ファンタジーミステリー作品ということで。印象としては、染谷将太が演じる若き日の空海とホアン・シュアンが演じる詩人・白楽天を軸に描かれる壮大な物語はとても魅力的で心惹かれるものを強く感じましたし、空海や白楽天をはじめ、世界三大美女の一人で「傾国の美女」とも呼ばれる楊貴妃や、755年に起きた大規模な反乱「安史の乱」の指導者である安禄山、遣唐使として唐に渡った阿倍仲麻呂などといった歴史上の人物に加え、玄宗皇帝と楊貴妃の愛を詠みあげた「長恨歌」や前文で触れた「安史の乱」などといった聞き馴染みのあるものに触れられているだけでも個人的には十分に楽しめました。圧倒的な存在感を示す舞台背景には目を奪われましたし、リウ・ペイチーが演じる黄鶴らが魅せる幻術もまたユニークで印象的。映像も見どころの一つといったところ。ただ、ある程度の予備知識は必要となりますし、吹き替えを担当した俳優陣には違和感が。主要人物らの人物像や背景も説明不足で物語の導入部分が雑に感じてしまいますし、残念な点が多々あり本作はオススメは難しいかもしれませんね。決して悪い作品ではないのだが、評価としてはそれなりといったところかと。
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