コマミー

ディザスター・アーティストのコマミーのレビュー・感想・評価

3.5
【駄作の向こう側】

最近、[カメラを止めるな]が流行っていると思うが、[自主製作で映画を作る人]が多くなっている。大作にはない、[創造の範囲]が試されるだけあって、その中には[熱狂的なファン]も多い。そうゆう作品を、[カルト映画]と言う。

ハリウッドには当然ながら、そういった作品が多い。中でも、この[「The Room」]という作品だ。この作品で、監督・製作・脚本など、殆どの役目を兼任した[トミー・ウィソー]という役者がいる。見た目からして、なかなか強烈な印象をもった俳優なのだが、彼には役者としては、[無名なまま]だったのである。
彼の[性格]や独特な[流儀]にも影響しているのだが、あまり役者としての[機]を、見つけられていなかった。そんな中で、[グレック・コステロ]と出会い、彼との親交を深めながら、二人で[映画を作ること]を決断するのである。

なぜ、この作品が[あまり知られていないか]というと、正直言って、作品としては、あまりに[ダメダメ]であること。話の構成にまとまりが無いし、なんにせよ、トミーの演技が[下手くそ]。

だが、なぜ密かに人気が出たのか?

もちろん、[ジェームズ・フランコ]が、この映画の製作工程を映画化したこの作品で、知られたのもそうなのだが、この作品のジャンルが、[ラブストーリー]であるにも関わらず、コメディとして観れるからである。
その[明らかなチープさ]を売りに、成功したのだ。

製作陣とトミーの[対立]も、製作の中にはあったが、最終的には上手くいく。ジェームズ・フランコは、[自らトミーになり]、それを体現したのでは、ないだろうか…。

映画制作の[可能性]を…。
コマミー

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