叡福寺清子

メイド・イン・フランス パリ爆破テロ計画の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

3.0
惹句の「フランスで二度上映禁止に!」は明らかに失敗だろ.事実なのかもしれないけど,「そんなに過激なのか!!」って期待して観たら??ってなるじゃんか.実際私も前半「全然普通やん,つまらね」ってなった.が途中一回トイレ行って煽り文句を忘れて落ち着いて視聴した後半から「これはイケるやつやん」ってなった.宣伝の責任者はあの世で人生幸朗師匠に説教される刑決定な.
「信仰は闇じゃない」という語りの通り,本作はイスラム教を否定する作品ではない.「アラビア語話せないじゃん,テメェ」と非難される頭でっかちの原理主義者の独りよがりの暴走を描いた作品である.途中何度も西洋文明を罵るシーンが登場するが,(イスラム教信者を含めた)真っ当な人からすれば「うわ,ただの妬み顰みじゃん!それ」でしかなく,んな動機でテロすんなやゴラァって思った.
もしかしたら,コーラン原理主義の反対があって二度上映禁止になったのか?それなら分かる.
劇中でも警察が把握してるだけで3000人の,本作のような規模を計上したら膨大な数のテロリストが潜伏しており,それに対する捜査官の圧倒的な少なさ.
身近に感じている恐怖というのは日本人にはわからんのだろうなぁ.クレームきたら敏感に反応しちゃうよ.それがテロに屈する事であっても死ぬのはやだもん.
でも実際二度の上映中止ってのは何なんだろね.