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わたしたちのkazataのレビュー・感想・評価

わたしたち(2016年製作の映画)
5.0
なるほど、これは確かに是枝監督が絶賛しそうな子ども映画だわ……ってことは是枝監督作品が好きな自分も大満足な一作でした!

女性監督が描く小学生女子だからこそのリアリティの凄さはもとより、手元の描写で心境&関係性の変化を描いてみせる巧さと、なんてことないラストカットで感動できるように周到に"にらめっこ"的なフリを入れておく緻密さ、そしてちゃんと経済格差や親子問題や憎しみの連鎖といった社会的テーマへの目配せ……90分ちょっとの尺で完璧にまとめあげてしまうユン・ガウン監督の手腕に痺れました。

(そして『パラサイト』母ちゃんことチャン・ヘジン母さんはいつ見ても最高&最強です)

いや〜、、、こういう"ザ・女子"的な殺伐とした空気感、あの頃の学校の至るところにあったよね(笑)

あの頃の僕はそれぞれの立場の女子にバカなフリ=「事情を全く知らないし…ってか興味ないし」って感じで近づいていって「女子って大変だね」ってニヤニヤ笑っている奴でした(苦笑)
(小学校は学年で50人ぐらい&中学校も学年で100人くらいしかいなかったけど、一番女子とコミュニケーションが取れる男子だったと自負できる…でも、女子人気は高くてもそういう男子は恋愛対象にならないってことも学びました…笑)
(自分が転校生だったせいか、孤立しそうな子がいたら何となく近づいて話相手になってた気がするし、茶化すことで励まそうとしていたのかな…と自己分析)


大好きなタイドラマ『Friend Zone2』が終わってしまってロスってるところなんですが、その"友情ドラマ"の中で「完璧な友達である必要はない」的なセリフが出てくるんだけども、互いの弱さや欠点を受け入れた上で続けられる関係こそが親友なわけでね……本作のソンとジアはもう一生モノの友情を手に入れたも同然だよね!

(姪っ子が小学校に上がって友達関係で悩むことがあったら本作を見せてあげよう!)
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