セリフのない時間に彼女たちの心の模様が伝わってきて、一つ一つの危うさと愛おしさに目が離せなかった。
小学校4年生ってこういうなんとも言えない曖昧に微妙で危うい時間流れてたなぁと思い出す。
これまた脚本の展開の仕方も時間の切り方も秀逸で胸がぎゅっとなる。いつも仲間はずれにされてひとりぼっちのソンがジアと出会って、友達になって、だけどすれ違って、喧嘩して、だけど気づいたら気になるのはお互いの存在で。
ソンは守っていると思っていた弟のユンからとっても大事なことを教わってハッとする。ずっと叩きあっていたら「いつ遊ぶの?僕は遊びたい」って、忘れていたことを思い出して泣きそう。
意地悪したいわけでも、殴り合いたいわけでもない。傷つけられるのに、一緒にいたいのはなんでなんだろう。
二人だった背中が、また一つの背中に戻るシーンの切り取り方も素晴らしかったなぁ。
またソンとジアが友達に戻れるといい。いつか喧嘩した日のことを笑い話にできる日が来るといいなぁ。