思春期よりちょっと前の女の子たちの、やわらかくて染まりやすい、繊細で素直な心の動きが見事に描かれています。
画面はいつも色鉛筆みたいな淡くくすんだタッチで、徹底して主人公ソンの目線。
映画の半分はソンの顔のアップなのではと思うほど、ソンの表情が微妙な感情の揺れ動きをすべて物語っています。
転校生ジアとの気持ちの距離が、ホウセンカで赤く染めた爪先に表現されているのもとても印象的で大好きです。
そして、めちゃくちゃに可愛い小さな弟に癒され、気づかされたのはソンと私だけではないはず!
瑞々しいけれど苦くてすっぱくてほんのり甘い、色づき始めた果実のような印象の映画でした。