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「わたしたち」に投稿された感想・評価

Bigs

Bigsの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます

子どもたちの心の動きを丁寧に、誠実に捉えた大傑作だと思いました。

学校で疎外感を感じるソンと、転校生のジアはふとしたことから仲良くなり、夏休み中即ち周囲の圧力が無い期間に仲を深める。しかし母親と疎遠のジアはソンに嫉妬心を抱き、またいじめっ子ボラが現れると過去いじめられた経験からジアはソンとの距離を取るようになる。それでもソンはジアと関わろうとするが、ちょっとした誤解、周囲の悪意により言い争いや暴力に発展し、2人の亀裂は決定的になったように見える。それでも、より無邪気な弟の話を聞いたソンはまたジアに歩み寄ろうとしていく。

まず、本作は子どもが主人公ですが、結局は子どもに限らず人間の根本的な性質に関わる物語だと思って観ました。
元々友好的な人間同士の関係性が、どういう要因により悪化していくのか、そして重要なのはどうしたらそうならないのかという答えのヒントが、普遍的な物語として語られていたと思います。
嫉妬心や周囲の同調圧力により少しずつ亀裂が入ること、やられたらやり返すの論理で悪口や暴力に発展していくことは観てるだけで痛ましい。心優しいソンが暴力を行使するまでになるのはショッキングだった。

映画全体として、ストーリテリングがハイレベル。位置関係で隔たりを表現したり、小道具(爪のマニキュア、色鉛筆)の使い方も上手い。終盤の顔の傷(絆創膏)は、そのとき心に負っている傷を表していたり。あと、とにかく子役の演技が素晴らしく、特にソン役の子は表情1つでニュアンス豊かに感情を表現していた。
小学生の記憶が蘇りました。
形は違えど誰もがこのような光景を見てそれぞれの立場で何かを感じていたのだと思います。
ただ当時は子供なので上手く感情をコントロールできない。そんなもどかしい懐かしい記憶を辿れる映画でした。
韓国の子役の素晴らしさが
ここに詰まってる。

演技をしているという感覚を覚えさせない
あまりにも自然でリアルな表現力に
ただただ圧倒。
記録
子供のいじめをテーマにした韓国映画。本作を観ていると自分がいじめられた時を思い出した。特にドッジボールでのメンバー決めなど感情移入してしまった。本作はシナリオはほぼ無く子供たちの感情のままに演出している。この映画はオススメなので是非ご覧下さい。
いじめられっ子の小学生と転校生のいざこざ。
どこにでもありそうなことを物理的にも精神的にも小学生の彼女たちの目線で語る。

自分もイジメはなかったけど、
小学生の頃は学級崩壊をしていたので、
少しその頃のことを思い出した。

ほんの少しの一言だったり、
ちょっとした期待値のズレで、
あの頃の自分たちは感傷を起こし、
友達と喧嘩したり、大人に当たったりしていた。
この映画でも親とうまくいっていない転校生の少女が、親と仲良くする主人公を見て、嫉妬するところから関係が悪化する。
本当にそんな少しのことだ。

しかし、そういうことはあまり大人たちには見えていない。
「なんであの子はあんなに暴れるの?」
大人たちはよくそう言ってた。
暴れるアイツを自分もそんなに好きではなかったけど、彼が暴れる理由も同じ時間を一緒に過ごしてたからこそ知ってる。
だから、子供たちでなんとか解決しなければいけない。

それを、自分はできなかったが、
この主人公の様にちょっとの勇気を持てればと思う。
少しの後悔。ても、大きな希望。

このレビューはネタバレを含みます

レンタル待ち
数年前に韓国で貰ってきたフライヤーは2人の少女とトロピカルな花が全面に描かれたイラストだったんだけど‥まさかこの作品だとは思いもよらず‥



追記
2019年 韓国映画企画上映会
<家族>映画特集①

わたしたち
原題:우리들

日時:2019年7月10日(水)
会場:韓国文化院ハンマダンホール
監督:ユン・ガウン
出演:チョ・スイン ソル・ヘイン
イ・ソヨン ほか
製作年:2015年
上映時間:94分

ちょうど渡韓時に本作の公開前で
劇場にフライヤーが置いてあって
トロピカルな少女達のイラストが
印象的で…興味を持ったのだが…
後日調べてみるも情報も少なくて
イジメの話…ということくらいで

時は流れ2年前だったか日本でも
単館で公開されたんですけどね…
上映時間のタイミングが合わない
で…見逃しちゃってたんですよね
そのうちDVDが出るだろう…って
たかをくくってたんですよねぇ…
そしたらDVDち~っとも出ない…

で…諦めてたところに上映会が!

思春期で多感な小学生の日常生活
彼らの中にもコミュニティがあり
それで喧嘩したり悪口言われたり
無視したりされたりくっついたり
はなれたり嘘ついたりつかれたり
そんな大人にはたわいもない事が
彼らにとっては死活問題なわけで

誰もが経験しどこにでもある話で
そこに親を含めた大人が絡みだし
それぞれの家庭環境の経済状況や
家族構成とか彼ら自身にとっては
どうしようもない事なんだけど…
思春期の彼らは物凄く傷ついてる
そんなことまで話が大きくなって
クラス全体からイジメを受けたり

子供たち…の日常の話なんだけど
大人も無関心ではいられない良作

出演してた全てのキャストが好演

ドッジボールチーム分けで始まり
ドッジボール試合シーンで終わる

イジメがテーマでも良作でした!
本当ーーっに観れてよかったです
tomtomcafe

tomtomcafeの感想・評価

3.5
小学生のいじめを題材にしたお話。
主人公はいじめられていて、友だちもいない。そこに転校生があらわれて仲良くなるのですが、ふとしたことがきっかけで転校生も主人公をいじめる側になってしまう。
登場人物がほとんど子どもで、とてもリアルな演技なのでいじめの様子が観ていて本当につらいのですが、最後の最後のシーンがよかったのです。
vizilake

vizilakeの感想・評価

4.0
昨日の夕飯が思い出せない人でも、子供の頃に体験した繊細な感情はずっと覚えているはず。。
いじめられっ子の主人公に出来た唯一の友達は、嫌われることに人一倍恐怖を感じる女の子だった。。
小学生の薄情な友情とイジメにスポットを当てたこの作品は地味で静かでありながらその全てを94分間に収めている。。
この映画を観ていると山田花子(漫画家)の作品を見て思い出す。。
着眼点が繊細過ぎて、観ていて辛くなる点が似ているからだ。。
それは登場人物に感情移入するためだけでなく、監督自身の神経質さに不安を覚えるためだ。。
この感性を持ち続けてこの世の中を生きるのは苦しいだろうなと感じる。。
しかし、この神経質な感性が『わたしたち』の魅力であり惹き込まれる所以だろう。。
特にそれは演出に表れており、キーになるのは“表情”だ。。
出演者である子役の表情をアップで見せて、観客にその感情を伝えること。。
大人が考えた台詞を子供に話させても、それは噓にもなってしまう。。
言葉よりもリアルに少女達の葛藤が伝わるのだ。。
表情の他にもう一つ、、
“爪”による時間の経過と感情の表現が堪らなくセンチメンタルな気持ちにさせる。。
ストーリーはやや残酷で湿っぽいが、主人公の母親の愛の深さと人間的な強さ、4歳の弟の無邪気さに救われるだろう。。
特に終盤のワンシーン、弟の名台詞は本当に素晴らしかった。。
今夜、僕は疎遠になった友人のことを思い出しながら眠る。。
あいつは今何処で何をしているのだろう?
RYUP

RYUPの感想・評価

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監督自身の少年期の経験も投影されている今作。
”いじめや仲間外れ”子供ながらの無垢であるが故のストレートで残酷な言葉や行動の数々。心痛な響きである。

しかし争いは子供時代だけの問題では無い。
大人の世界にも裏切りや嫉妬等は存在し、
更に言えば一国と一国の間にも見え隠れする軋轢だと思う。

役を担う少女達の表情や演技が絶妙。
そして2人の心理状況、関係性の表現を比喩するドッジボールシーンは実に巧妙。
幼い弟の何気ない一言(この台詞が子供故シンプルだが深い)に気づかされたソンの向かう先は?

爪先に微かに残るホウセンカの朱い想い出。
見つめ合う少女達。
2人の未来はきっと大丈夫だろう。


監督 ユン・ガウン
CAST チェ・スイン ソン・ヘイン イ・ソヨン カン・ミンジュン チャン・へジン etc

原題 『The World of Us』
2016年 韓国 94分

http://watashitachi-movie.com/

西野カナ『私たち (short ver.)』
https://youtu.be/zWwsDUbR-OM
raco

racoの感想・評価

4.0
小道具に変化が表されていて良かった
生の子供らしさが隠すことなくそのまま描写されている