カス

苦い銭のカスのレビュー・感想・評価

苦い銭(2016年製作の映画)
2.0
圧倒的リアリズムと言われてもそれはドキュメントなので当たり前。
個と社会がなにか繋がって行かず「キャットストリートにパチモンが並ぶまで」という感じ。
とにかくカメラが気になる。
あの労働者達がごちゃ混ぜに寝ている空間にカメラが存在するのはわかるが問題はDV夫がいる麻雀屋のシーンだ。
なぜ彼は自分が怒り狂っている姿を平然と撮影されることを容認しているのか。
この映画の中のルールとしてカメラ(撮影者)は存在しないものなのであれば理解はできるがこの映画の中にカメラに語りかけるシーンや監督の声が入る。
なのになぜ彼は撮影を中断させないのか。
見終わればなにかあぁ見終わったな映画を見たなと思わされるがそれは尺の長さと映像のあり方でしかない。
撮影を自由におこなった場合厳しく編集しないと成立しないのではないか。
いい勉強になった。
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