たなかじろうまる

魔法少女リリカルなのは Reflectionのたなかじろうまるのレビュー・感想・評価

5.0
劇場作品公開記念③

待ち望んだ完全新作後編が公開まであと数時間。嗚呼、本当に待ち遠しい。
昨晩のレビューでもかなり冷静さを欠いていたが、今日はもっと深刻だ。

5年の間の沈黙期間、往年のなのはファンは冬の時代を迎えていた。
(アニメシリーズ自体はあったが、初期なのは好きなファンもまた多く、その人々からすると文字通り冬そのものだった)
が、突如再始動の兆しを見せたことにより、息を吹き返した我々はまさかの前後編構成に驚愕を隠せなかった。後編は何時になる、5年も待ったのだからもう10年でも待ってやろうという気概であった故、1年半という短期間での完成となった。まだ公開前だが、製作陣には賛辞を送りたく思う。
作画監督の変更などで、2年後であるというのに2年前よりも幼さに拍車がかかっている気がするが、最近のアニメ絵の風を積極的に取り込んでおり、これはこれで十分に満足だった。

2nd A's終幕で2年後……という表記の設定をそのままに綴られる新物語だ。ベースはPSPで発売されたゲームのキャラクターにオリジナルであるイリスを追加した物語だが、ゲームよりもかなり暗い物語だ。
後編次第なので、イリスも今までの悪役のケースに沿うかはまだわからないが、少なくとも敵として立ち回るキリエは悪なんかではない。

今回の家族愛の主軸は「姉妹」だ。
アミタは、優秀な姉だった。父母の研究の協力も惜しまず、いつも元気に振舞っている。対しキリエはやや内向的な少女だった。褒められる場面も確かにアミタに比べれば地味。ではあるが、別に父母もアミタも、キリエを差別していることなんてなく、当然のように平等な愛を注いでいる。
だが、そんな想いというのは往々にして思う通りに通じることはなく、キリエは暴走してしまう。
だが、暴走しようともキリエの目的は変わらず「故郷の星を助け、家族みんなで以前のように幸せに過ごす」である。言うまでもなく彼女が悪ではないことがわかる。

そう、なのはのよさはそこにあるのだ。
どのキャラクターにも共感ができるのだ。
「不思議な力が嘘でも、悲しい物語が続いていても、泣いてる子を助けてくれる魔法使いはちゃんといました」
終盤、アミタがキリエに贈るその言葉は、なのはファンが長らく待ち望んでいた言葉だ。本当に明日が楽しみである。