トランスマスター

ザ・マジックアワーのトランスマスターのレビュー・感想・評価

ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)
4.0
三谷幸喜マラソン継続中

日本の港町が舞台のマフィア映画
親分の女に手を出した妻夫木聡が、命乞いをして誰も見たことの無い伝説の殺し屋デラ冨樫を連れてくる事を条件に解放される。その打開策として、売れない役者をデラ冨樫として紹介。役者には映画の撮影と偽りボスに鉢合わせるコメディ映画です。

◆良い点/注目ポイント
・佐藤浩市と西田敏行の初対面でのペーパーナイフペロペロの絡みは何度見てもご飯三杯いけるほどの名場面。爆笑必至です。
・伊吹吾郎の大衆を一喝でコントロールする声の通り方は、完全に水戸黄門の格さんです。「撤収!」
・ちょい役の綾瀬はるかの存在感が大きいのは、やはり主役級のオーラが溢れているから❓

◆改善点
・冒頭からセット丸出しの街並み、禁酒法下のシカゴのような街並みや50’sファッションなのに、車はワーゲンバスやシトロエンなど舞台が日本なのか外国なのか土地も時代もめちゃくちゃな設定に驚きを感じざるを得ません。
・西田敏行の演じるボスは優しすぎる点が、緊張感を発揮できていないためここは怖さとギャグを両立できる伊東四朗を、起用していただきたい。
・エンドロールのジャジーな音楽も歌詞のスピードは、良いのですが発音が発音記号での発声でなくカタカナ英語なのでそこは無理せず日本語の歌詞の方が良いと思います。

◆総括
・セリフや会話が映画というより舞台のような言い回しが多く名優の演技力が、『カメラを止めるな!』の冒頭の長回しのような違和感がありました。山場のペーパーナイフペロペロシーンは、これから私に辛いことがあった時に見てみようと思います。