青山

なっちゃんはまだ新宿の青山のレビュー・感想・評価

なっちゃんはまだ新宿(2016年製作の映画)
3.6

実在のバンドPOLTAが出てくるけど内容はフィクションという変な映画です。
POLTAのマネージャーの女子高生アキちゃん、アキちゃんの片思いの相手岡田、岡田の彼女のなっちゃんが織りなすあれこれを、POLTAのボーカルあいちゃんの語りで描いています。

あいちゃん、尾苗愛なんですけど、この人禁断の多数決にいましたよね!禁断の多数決、案外大好きなので「禁断の多数決の人かこいつ〜〜」とその時点でちょっとPOLTA好きになっちゃいました。本人役なので何曲か曲も演るんですけど、理論ライクな感じと高校生がやってる感じがすごいよかったのでちょっとCDほしくなりました。そのうちハマってるかも......。

さて内容はというと、正直あんまり理解できなかったけど、ドントシンク/フィール的な見地から言えばなかなかのエモです。
大好きな岡田くんの彼女のなっちゃんのことがどうしても気になっちゃうっていう、アンビバレンツ・エモーションを引き起こします。「大嫌いで、大好き。」というコピーがいいですね。そんな感じのお話です。
じゃーんとエンディング曲っぽいのが流れて、「あれ、もう終わり?」と思ったところで後半が始まる2部構成の演出もニクいですね。前半はわりと爽やかな高校生の片恋モノだったのに対し、後半は大人になりきれてない大人のもやもやエモーションがエモでしたね。どんな関係になってもストーカー気質の人は一生ストーカーですよね。今からえっちしようって時にあんなこと言われる男も可哀想だけど、でもあの感覚は確かに青春こじらせマンたちの中にあるものです。

最後、結局すっきりとは終わらないけど、人生そんなもんだなぁという、何も解決しないし何も終わってないけど一息ついたような終わり方が好きですね。なかなか印象的な作品でした。アキちゃん可愛い。
青山

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