TaiRa

blank13のTaiRaのレビュー・感想・評価

blank13(2017年製作の映画)
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斎藤工の長編初監督作だけど、短編は6本も撮ってるのね。放送作家はしもとこうじ原作の実話。

借金まみれのろくでなしだった父親の死を振り返る家族たちのドラマが前半。息子たちや母親による感傷的な回想。それがピークに達した映画中盤でやっとタイトル。そこからは葬式に参列した謎の知人たちによる亡き父の証言。ここからオフビートコメディ。死によって判明する人間の多面性。役者が監督なだけあって出演者は皆いい具合。リリー・フランキーも久しぶりに良い芝居してるし、高橋一生の飾らない感じも良い。松岡茉優は可愛い。彼女の設定年齢知らないけど、たぶん実年齢より上だと思うしそれが自然に見える。葬式の場面は佐藤二朗とか何時もの感じだったけどあんま気にならない。マジックのくだりが好き。母親役の神野美鈴は台詞なしでも色んな感情表現出来てて凄かった。ラストのラストも仕草と表情だけで終わらしてて、徹底して役者を信頼した映画だった。
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