コミヤ

blank13のコミヤのレビュー・感想・評価

blank13(2017年製作の映画)
4.3
信頼できる男斎藤工初監督作品。

人の死と記憶の話。人は生きた痕跡を他人の記憶の中に残す。それぞれの記憶が言葉として再び蘇るとき、生前には知ることのできなかった人間の生き様が露わになる。

自分の知ってるその人と他人の知ってるその人は全く別人だけど、全てがその人本人である。葬式に現れる奇妙な参列者によって語られるしょうもないけど人間み溢れる生き方をした父の生涯に触れることで記憶の中の父親が少しばかりの変化する。

本作は分かりやすい2部構成。一部目は回想を伴って身内の視点で描かれる父親と家族の過去と今について。その後アニメーションが素敵なタイトルコールがあって二部に突入し、佐藤二朗mcのコント劇場が始まる。くっきーの登場も嬉しい。

笑い、悲しみ、喜び、寂しさなど様々な感情が同居し、その変化を楽しむことができるという自分好みの作品だった。
コミヤ

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