黒人クリス（ダニエル・カルーヤ）は白人の恋人ローズ（アリソン・ウィリアムズ）の実家に遊びに行くが、そこで働く２人の黒人に違和感を覚え、パーティーに参加していた黒人が失踪者であることに気付く。やがて、この家では恐ろしい企みがおこなわれていることを知る。
ホラーは苦手だけど、この映画は面白かった。
沈んだ世界で意識は残るけど体は乗っ取られるって、めちゃめちゃ怖い。まさに「マルコヴィッチの穴」のホラー版だ。
乗っ取られた黒人、ジョージナやローガン・キングの容貌、行動の計算しつくされた不自然さがすごい！
普通じゃないし不気味すぎる。
そして、全く人種差別を感じさせない家族やパーティー客の全員が、実は優越感を持って黒人を支配し利用しているという構図も同じくらい恐ろしい。
恐らく本人たちもそれをレイシズムと思っていないのだろう。
このあたり、単なるホラーではなく、かつての名作「紳士協定」を彷彿とさせる投げかけに驚かされた。
コメディの要素も多分に含まれていて、ラストの友人ロッドの「行くなって言ったろ」に笑い救われる。
