おもれえ。好き！不穏感がもう笑える。そして微妙な加減で恐い、と言うかキモイ！綺麗な姉ちゃんのケツ追いかけてたらトンデモナイとこまで来ちゃってたスリラー。その名も「ゲット・アウト」！タイトルがまた秀逸ですね～。たまりませんね～。誰が、誰に言っているのか。くぅ～、ネタバレしてぇ～(笑)
アフリカ系の主人公が、白人彼女の実家に行ったら大変なことになっちゃう物語。キモいと笑えるの中間点。それが俺の印象。
例えば、サム・ライミ監督まで行くともうバカバカしくて楽しくなっちゃうんだけど、敢えてその一歩手前、みたいな。
黒沢清監督の「クリーピー」を彷彿とさせるような不穏さなんだけど、それよりは常軌を逸してるんだけど、「お巡りさん助けて～！」と言うにはまだ早いかな、みたいな。もうちょっとだけ様子をみようかな、みたいな。
伏線がまた良い案配で物語の主軸に絡んできて、後で分かった時に、まあ気持ちのいいこと！主人公がカメラマンなんだけど、対象に対する距離感みたいのが面白いなあって思いましたよ。
ただ、ネタバラシにおいて、一気に全バレしたのだけは上手くないなって。あそこは絶対２段階で行くべきじゃないかなー。もしかして…いや…ああ、やっぱり！っていう方が俄然面白いと思うし、そうしなかった意味がちょっと分からない。
ラストも、もっともっと弾けても良かったかなあ。それまで割と地味なんだし。その方がB級感も出て好み。
バカバカしくもあり、同時に真面目に観ちゃう部分もあり、とにかく絶妙なバランスの作品。主人公のトラウマを乗り越える姿も爽快だし、かと言って真面目に語るほどでもないかなって匙加減が、愛らしいな、お前はほんと愛らしいなぁ～っていうトータルテンボス藤田のような作品。しのびねえな。かまわんよ。
