本当はもっと前に観てました！(^^;;
それも映画の日に1000円で「ブレラン」の前に！
なかなか面白かったです！
「何かがおかしい」
まさにこれに尽きました。
この監督さん、コメディアンなんですね！
そして監督初作品！うっそ〜！
笑いのプロが作った怖いけど笑っちゃうシーンもありなかなかシュールで捻りの効いたストーリー。
登場人物の笑顔のアップが恐ろしいです。
特にジョージナの涙が溢れているのに笑って〝No! No! No!〟とNoを連発する顔が怖い！(ToT)
人種差別を黒人の立場で観る事を突き付けられた感じがしました。
私達黄色人種にも通ずる差別なんだろうけど人種が雑多に入り混じるアメリカならではで日本では実感しづらいのが現状なのかもしれません。
都会で白人の彼女ローズの実家から招待された黒人のクリス。
クリスはローズの両親に自分が黒人である事を話したかどうか気になって聞く。
ローズは話してないと言う。
クリスには一抹の不安が拭いきれない。
「来期があるなら父親はオバマに投票する位そう言う問題は心配いらない」とローズは笑って言うがクリスは気になっている。
ローズの運転で郊外の実家へ向かう道中突然鹿が飛び出してきて対向車がいなかったから事故にはならなかったものの警察を呼ぶ事に。
その時の警察官がクリスに対して人種差別的な態度を見せローズが怒って食ってかかるがクリスはトラブルを避けたいので警官に従うのだ。
恐らく黒人なら今迄生きてきた間に差別的なシチュエーションに出会う事もあっただろう。
クリスの白人に対しての構えた態度は理解出来るしそんな彼が心開いた白人でありながらローズの警官にクリスを守ろうとして食ってかかる姿勢に観ている私達も彼女に対して好感を抱く。
クリスが親友ロッドに飼っていた犬を頼むと電話するとローズに冗談を飛ばした後替わったクリスに「気をつけろ」と電話でクギを刺す。
このいちいち不安を煽る演出だったりセリフだったりがほんと後から効いてくる。
流石プロの言葉の魔術師！と初監督作品にして脚本を手がけたジョーダン・ピールの力量に唸る。
会話が飛び抜けていて本当に上手い。
クリスとローズが実家に着いてからは本当に〝何かがおかしい〟のだ。
黒人には寛容と言っていたが使用人がウォルターとジョージナという黒人だったりこの二人が本当に変。
もう一人後で出てくるアンドリューもどこかおかしい。
しかも見覚えがあるのだ。
でもクリスは思い出せない。
ロッドがほんといい奴で持つべきものは友！と思いました。
この人もコメディアンなんでしょうか？
あまり記述がなくてググったらなんかコメディで賞を取ってる人みたい。
クリス役のダニエル・カルーヤって普通にしてるとなかなかイケメンであるのに驚く時の顔が半端なく怖い！
そしてボビー・オロゴンに似てると思ったのは私だけでしょうか！(^^;;
驚いた事に「ボーダーライン」にエミリー・ブラントの親友レジー役で出ていました！
えー！全然覚えてなかった！
あの役はこんな顔芸やる役じゃなかったのであんまり印象に残ってなかったです。
スマホを充電しておいて戻ってみたら線が外されていて全然充電されていないのも怖かった。
しかも二回も！
外に電話をかけられないようにしたのかな。
写真を撮られたアンドリューのあのシーンは怖かったです！
でも写真を撮ったおかげでロッドに送って調べてもらえたからそこも後から謎が解けて良かったって事ですよね！
いちいち繋がってて分かりやすい！
全てはローズのお母さんが握っていました。
ローズのお母さん役のキャサリン・キーナーが画面に現れるまで私は出演を知らなかったので彼女がお母さん役というだけで何か起こると思いました。
実際起きるんですけどこれはストーリー上重要なので書くのやめます。
もうねクリスが〝沈んだ場所〟からローズの母親を見上げるシーンはめちゃくちゃ恐怖ですよ！
あんなとこには二度と行きたくないしまた行ったらもう戻れない気がするし。
ほんと怖いですね。
こんな使い方も出来るんですね！
自分が忘れかけていた事やその時の感情まで思い出せるなんて。
ウォルターやアンドリューやジョージナもそうだったという事ですよね！
色々おかしい事が続きクリスのメンタルはもう耐えられなくなってきてローズに「これからここを出る」と告げるとローズも了解してくれて一緒に出る（逃げる）事に。
もうここからの展開は私の予想の遥か上をいっていてまたもや外れてしまった！
椅子の肘掛けのボロボロの意味そういうことか〜！
これって楳図かずおの「洗礼」だー！と思ったのは私だけでしょうか。
またやられてしまいました。
ほんと面白かった！
テンポ良く飽きさせずにガンガン進んでいく展開は本当に怖いけど面白かったです！
DVDだったら何回も観る事間違いなしでした。
これも正直もう一度観たいです。
そして楳図かずおの「洗礼」もう一度読みたい！
