mrかっちゃん

ゲット・アウトのmrかっちゃんのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
4.4
アカデミー賞脚本賞を受賞した新感覚のスリラー映画を観ました。
白人の彼女を持つ黒人のクリス、彼女の家に招待されることになるのだが、何かがおかしい。
広い庭と高級な住宅、黒人の使用人。
親族や友人を含めたパーティ。
クリス以外の主な登場人物は白人で、みんな表面的なクリスに対する発言しかしない。
ストーリーが進むにつれなんとも言えない居心地の悪さが徐々に映画を蝕んでいく。
ストーリーのインパクトのある出来事がどんどん起きていく展開とラストの真相。
ブラックユーモアのセンスは本当に良く出来ています。
脚本賞も納得。

人種差別を題材にした作品ですが、この映画がほかの作品と違うのは明らかな差別意識を描いているのではなく、人間の心の奥に潜む隠れた差別意識故の恐ろしさ。
無意識のうちに差別している問題。
人種差別以外にも障害者、同性愛者、性別差別でも全く同じこと。

その人たちに対する理解力の無さから生まれる恐怖感、生まれも育ちも自分の方がいいはずなのに彼らの方が幸せそうに暮らしているということに対しての劣等感が歪んだ形で差別へと繋がっているということをこの作品は浮き彫りにしているのだと思います。

オバマ政権になったことでレイシズムは終わったと監督は思っていたそうですが、
トランプ政権の誕生によりまた差別問題が浮き彫りになってきた現状を目の当たりにして、この映画は間違いではなかったと確信したそうです。

いま観るべき一本だと思います。