最近増えてきたジャンルレスのホラー作品で全米でここまで賞賛され、アカデミー賞まで絡んでくるという快挙を成し遂げた作品ですが、よくこんな作品がトランプ就任後に公開できたなと驚きました‼︎
そんな印象がずっと頭から離れないくらい人種差別やレイシズムの描き方がユーモラスすぎる。
この怖いんだけど笑えるという感覚がなんとも絶妙。
前半は次々訪れる奇妙な出来事に困惑し違和感を募らせていく。
この違和感こそが肝で本作の新鮮な恐怖体験に繋がって、優れたホラーコメディに出来あがっている。
後半のカタルシス重視のバイオレンスシーンもとても素晴らしいです。
なんとなくヴィジットと似ていますが、奇怪的な展開に進むのでなく、あくまでサイコ的な人間恐怖に特化したのは正解だと思います。
一点だけロッドが割と早い段階でオチを思わせる会話があり、そこらへんは切ってもよかったと思うし、脚本賞受賞とかというよりこの映画は他の所に魅力があると思いました。
しかし目を背けてはならない社会問題を織り交ぜ、何より低予算ホラーとしてよく出来ている、ホント傑作だと思います。