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ゲット・アウトのRのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
4.4
おおおお、面白かった! ものすご独特な面白さ! 空気感がいいですねー。黒人の写真家クリスは、白人の彼女ローズの田舎の実家に行って、両親に紹介してもらうことになって、とてもナーバスになってる。ローズ曰く、両親は人種についてオープンだから心配する必要はないと。実際実家に行ってみると、南部の田舎に典型の大きなお家で、ちょいと不穏なモノを感じるのだが、会ってみるとみんなとってもウェルカム。ひと安心。やけど、庭では作業着で雑用をしてる黒人の男がいて、家の中では黒人女性の召使いがいる。白人家族の下で働いてる黒人がいるところで、普通にローズの彼氏として立ち振る舞うのは、かなり居心地が悪い。しかもローズの弟は明らかにめちゃくちゃおかしな人物で、常にちょっといやーな空気を漂わせてる。その翌日はたまたま街の人たちが集まってくるパーティーの日なのだが、そこに来るのもほとんどが白人。みんなクリスにフレンドリーに接してはくれるのだが、なーんかおかしい、どこかおかしい。何なんだこの人たちは。で、庭仕事の黒人に話しかけてみてもおかしいし、召使いの様子もおかしい、パーティーに来てた唯一の黒人ローガンに話しかけてもおかしい、みんな黒人らしさまったくないし、常にちょっとぼやーっとしてるし、意味もなく涙を流したり、ローガンに至ってはカメラのフラッシュを浴びると、突然いきり立って、クリスに襲いかかり、Get out! (出て行け!)と叫ぶ。何がどうおかしいんだかはっきりとは説明できないが、とにかく気持ち悪い、居心地悪い、不自然、そんな状況がずーーーーっと半分過ぎても続いていく。この異様さがじわじわ心をざわつかせるし、異様であるからこそ全体的にそこはかとなく漂っているユーモアみたいなんもあって、それもそれで気持ち悪い。唯一普通に楽しく見れるのはクリスとクリスのバディーのロッドとのフランクなやりとりだけ。一体何なんだこりゃ、もう嫌や! ってクリス君の堪忍袋の尾が切れたとこから一気にホラーワールドへ突入。こっからはネタバレになるので書きませんが、前半の様々な謎めきが実は伏線で、それがどんどん回収されていきますよ! また、話全体のコンセプトもとても興味深い。まさに全身全霊のスレイバリー。でも、確かに、これやったらオレも黒人やなーっていう笑 あぶねー。個人的にいちばん恐ろしかったのは、最後に襲いかかって来るアイツ。途中でキャラ変わりすぎて同じ人間に見えへんかった。最後直前のある展開はマジ絶望で、思わずうわって声出てもーた。全体的にアメリカで黒人として生きる居心地悪さ、そのすんげーやな感じがよくよく伝わってきた、ほんまとんでもねー国だな白人アメリカ。いろいろと歴史がエグすぎる。これ見て一般の白人たちはどう感じるのだろうか、気になるところ。ちなみに、クリス演じるダニエルカルーヤ、めちゃめちゃキュートなイケメンなので、もっとずっと見つめていたかった! 今後の活躍に期待大!!! 黒人の黒い肌に照明が照り返すのキレイでセクシーですごく好きやわー!
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