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ゲット・アウトのsymaxのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.6
今更感はありますが、ようやく初鑑賞。

黒人であるクリスが、恋人で白人のローズの実家に訪れます。

ローズの家族やそこに訪ねてくる"友達"は、にこやかな笑顔と穏やかな態度でクリスに接して来ますが、クリスも見ている観客も、「なんか変」との強烈な違和感を抱きます。

その辺りの演出は、これがデビュー作とは思えないくらい、ジョーダン・ビール監督の手腕は見事です。

私は、監督の2作目「US」の方を先に見ていますが、この監督さんの作品には、独特の間の取り方があるようで、緊張感が終始途切れる事なく物語が進んでいき、見ているこちらも、次の展開が見えないだけに、ついつい、前のめりで見てしまい、見終わった後は、どっと疲れが出てしまいますね。

今作の方が、「US」よりは見やすいのかも知れませんが、冒頭から伏線の嵐と、良い意味でのミスリードに、見終わった後のヤラレタ感が快感になる作品です。

物語の根本は、やはり「人種差別」で、自分が考えている以上に、西洋社会での白人と有色人種との差別は根深いんだなぁと実感しました。

ジョーダン・ピールは、元々コメディアンなのですが、コメディって、その時その時の世相を揶揄し、笑いに昇華させなければいけないので、自ずとコメディアンには、時代を鋭く切り出すクレバーなところがないと面白くないと私は考えています。

そういう意味では、ジョーダン・ピールの目は、剃刀の様に鋭く、その作品には、底無し沼の様に引き込まれます。

今作も「US」も、アメリカという国の歴史や文化をもっと勉強して理解してから見ると、より深く理解することが出来るのではないかなとは思いました。

ちょっとだけ「ミッドサマー」的?とも思いましたが…違いますね。