少年が男になる物語。
《スニーカー》
「スニーカー」もそうだけど、「靴」というものはちょっと異質だ。
ファッションアイテムの一つでもありながら、生活の上で必要不可欠なものの一つでもあり、しかしその中でまた別の意味も持っている。
だからこそ「スニーカー」がものを言う世界で広がるこの話はとても面白かった。
「スニーカー」が文化を発信させたというかのようにいくつものテロップが流れるのも、ブランドン(ジャキング・ギロリー)が「スニーカー」に固執することに現実味を与えていて良かったように思う。
《通過儀礼》
やっぱり男になるには通らねば行けない道があると思う。それはどの時代でもどの環境でも。
叔父のマーロン(マハーシャラ・アリ)はそれを確信し、ブランドンを送り出したんだろう。
《最後に》
その結末はどうなっちゃうんだろうと心配だったので、上手くまとまって一安心した。これ以上のエンディングはきっと無い。
ブランドンは強者に立ち向かい、立派に生きられる男に成ったけど、果たして僕はいつ大人の男になれるのだろう。
今年二十歳になったけどまだまだガキな自分が、なんだか恥ずかしくなった。