サンタのバイトをした泥棒が子供たちに語る、アラジンの新たなる冒険。
砂漠に囲まれたある王国。
庶民のアラジンは金を稼ぐため、ただの水を「病がすぐ治る万能薬」と偽って売っていた。
ある時、彼はひとりの女性客に目を奪われるが…。
『アラビアン・ナイト』をネタにしたパロディ映画。
劇場未公開作品ですが、フランスでは大ヒットしたコメディだそうです。
タイトル『アラジン 新たなる冒険』とありますが、物語はいきなり現代のパリから始まります。
アラジンの下りは、主人公がクリスマスに子供達にお話を聞かせてあげる・・・という主人公語りの物語。
キャストはミシェル・ブラン以外は全然知らない人ばかりで、監督も聞いたこと無いヒト。
まぁミシェル・ブランもメジャーではありませんが…。
主役のアラジン役の俳優さんとお姫様役の女優さんが、雰囲気が役にピッタリ合ってて良かったです。
全く期待せずに暇潰しで観たのですが、予想をいい意味で裏切ってくれました。
新しい展開のアラジンで、引きつけられる作品。
展開もテンポ良く、個人的には隠れた良作コメディだと思いました。
物語の大半は、こそ泥であるサムが語る『アラジンと魔法のランプ』のお話。
サムが語っているので、いい加減であったりハチャメチャであったり行き当たりばったりであったり。
話が進むにつれて、上司も夢中になり『この話が映画化されたら絶対見に行く!!』とまで言わしめました。
コメディを軸に、アクションあり、ファンタジーあり、恋愛あり、という盛り沢山の内容です。
山田孝之主演の『勇者ヨシヒコ』シリーズのフランス版みたいな雰囲気です。
特に登場人物のセリフのやりとりが一番の面白さだと思う。
このあたりは個人差があると思うので、人によっては
「シーン…。」
となる可能性大も否めないですが。
最後のクレジットも楽しめる様になっている。
最後まで観た後は何だか心があったかくなりました。
B級映画にしては撮影場所も広く、あちこちで撮ってて観応えあり。
真面目な映画と期待して観ると突っ込みどころが満載なので、肩の力を抜いて気楽に鑑賞するのがよろしいかと。