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光のJINのレビュー・感想・評価

(2016年製作の映画)
3.6
三浦しをんの原作小説は未読。
気味の悪い作品だった。
「どうすれば良かったのか?」と後悔しようにも未だに何が正しかったのか、悪かったのか、その答えが出せない苦しみから逃れようとする時、何事も無かったかのようにふるまうのが最適とする行動。
それは即ち絶望ではないのか?
「暴力で傷ついたら暴力で返すしかない」という解答を出した時から、人間というものの精神が崩壊していくような気がした。
人生何かのせいにすれば少しは楽になれることもあるのかもしれないが、どうしても逃れられない過去もある。
そこでの生き方を誤った人達ばかりが出てくる映画だった。
自分の感情を全て内側に封じ込めることはもはや生きてると言えるのか?
その本性の噴出は自然災害とも共通。
いつどこでそれが起きるかはわからないが、何気ない日常にもいつでもそれが起こる可能性が潜んでいる。
まさに人間も自然の一部ということか。

音楽がデトロイト・テクノのJeff Mills。
劇中の岡本太郎のアート同様に狂気が爆発していた。
これが大不評のようやけど、個人的にはこうゆうのも十分アリ。
そもそも彼が音楽を担当してるってことで観た作品だったのだから(笑)
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