<センセーショナルな出来事を並べた感じ>
三浦しをん原作、大森立嗣監督作品です。
大森監督作品の中では、さしづめ『さよなら渓谷』系の映画だと思って観ると良いと思います。
東京の離島で暮らす中学生の主人公と、その彼女、そして主人公を慕う年下の少年の3人の物語です。少年時代と、その25年後の再会を描いたサスペンス調のヒューマンです。
井浦新さんと瑛太さんのダブル主役みたいな立て付けになっています。
『光』というタイトルではありますが、映画全体はどんよりとした闇に包まれていて、重たい気持ちになってしまいます。しかしながら、全体的なシナリオの立て付けもそうですが、主要の登場人物のキャラクターが、なんだか中途半端で描ききれていない印象を持ちました。
センセーショナルな出来事がいくつかあるものの、すべてが単調で、「なんで?」っていう感じに取り残されます。ただただ、センセーショナルな出来事を、そこに置いたという印象がありました。
キャストは、邦画には欠かせない有名どころの俳優で固めましたが、あまり活かしきれていない印象が。特に、長谷川京子さんはミスキャストだと思いました。合ってないし、演技が....(以下、自粛)なんで?って感じでした。
結局、何を描いたのか、最後までわからないままエンドロールという結果に。そして、途中、複数挟まれる、あの大音量の音楽は何だったのでしょう?