私事で恐縮なのですが、先週末にぎっくり腰をやってしまい泣きそうでした。
良かった映画のレビューも全部中断して、少し回復してきた今こんなゲテモノ映画のレビューを投稿する自分もまた愚かな人間であります。
映画の内容は変死事件が多発!現場では、必ず黒スーツの男が目撃される。男の名は宇相吹 正、ある電話ボックスに殺してほしい理由と連絡先を残すと、“願い”を叶えてくれるそうな…
これは世界のゲテモノ映画好きにも推したい。
怪物トーリ・マツザカ!VS刑事エリカ・サワジリ!
脇を堅めるのは、マミヤ、マッケンユ、ヤスケンなど豪華。
ネンジ・コバヤシやアキコ・ヤダ、シュウゴ・オシナリなども良い味出してます!
間違いなく歴代の評価が低い邦画サイコサスペンスの系譜にある作品。
このレベルの作品を観ると今まで3.5ぐらいのスコアを付けていた作品は全部5.0にしようかなと思う。
しかしツッコミ所をツッコミ所しかない!という域にまでブラッシュアップさせているので不快感はあまりないおバカ映画。
リアリティラインの低い話なんだから派手にやろうという開き直りすら感じるぐらい芝居っぽい芝居。
登場人物に全く関心を持たせない脚本もすごい。
黒スーツのトーリが何者か以前にこの人達も何?が続く。
まぁトーリも「愚かだね、人間は。」と言ってるからこれで良いのか…。
ずっと何をやってるんだろうという不思議。
謎のイケメンが登場すること、特殊能力持ち、爆発、ウザい刑事、物語の都合の為に存在する後輩…などなど『脳男』と通ずるものがある。
特に“爆弾”を物語に入れてくるあたりはさすが!分かってらっしゃる!
そうです、脚本に行き詰まったら爆発させてみるというのはこの界隈ではマナーなのです。
もしかしたら脚本のチェックの段階で「あ、すいません仕上げに爆弾だけ入れてもらえますか」とかあるのかな…
くだらない映画だなと思いつつも何度も見せられるトーリのニタァ…な顔は面白いし、終盤はちょっとニタァ顔を欲してる自分もいた。
30分の一話完結ものドラマなら良かったかも。
一応ここからネタバレ(ネタバレとかない映画だけど)&誉めポイント。
そこそこ関係性があったであろう仲間が殺された時のエリカ様のスルースキルに脱帽。
ずっと芝居がかってるからワーワー泣きじゃくるかと思ったら「まぁそれはそれとして」みたいな感じで流れていった!なぜだろう…
トーリに殺人を依頼した人物が警察内部にいたことが分かった時の学級会のような雰囲気。
ギャグマンガのような追いかけ方最高!そんなに追いかけるから階段から転げ落ちちゃう。
風呂場で死ぬシーンは拘りを感じる。
アキコ・ヤダはホラー映えするのか意外と良かった。
作品内で死ぬ演者よりも生き残った演者達の方が大怪我している印象。
ラスト、エリカさま演じる主人公はトーリ対策に閃いた様子。
答えは「希望であんたを殺す」
!?
トーリも「愚かだね、人間は。」と笑うしかなかった。
自分も笑った。