るるびっち

不能犯のるるびっちのレビュー・感想・評価

不能犯(2018年製作の映画)
3.4
同じようなアイデアでも、さばき方で良くも悪くもなるんだなーと思った。
同じようなというのは2014年藤原竜也主演の『MONSTERZ』。
①見た人間を操れる ②唯一操れない人間が居る
という部分が同じ。
操れる理由は『MONSTERZ』が超能力で、本作は催眠術のようなマインド・コントロールとのこと。
『MONSTERZ』が話の規模を広げてしまい、アホらしくなってしまったのに対し、本作は小さな世界に限定している(クライマックス以外)のが興味を持続出来て良かった。

殺意を持った相手に実は裏の顔があり、安易な殺意が人を一面しか見ていない視野狭窄なものであると解る。

話として都合の良い人を操る能力だが、そのことでその人が持つ信念(殺意や沢尻エリカが持つ正義)が、揺さぶられる部分が面白い。
あなたの持つ殺意(憤り)・正義は本当に正しいのか。
正義に揺さぶりをかけるという意味では、『ダークナイト』のジョーカーに不能犯の役割は似ている。
るるびっち

るるびっち