河豚川ポンズ

ドラゴン×マッハ!の河豚川ポンズのレビュー・感想・評価

ドラゴン×マッハ!(2015年製作の映画)
4.4
己が正義と欲望が渦巻く闇世界に挑む男たちの物語な映画。
ほんとにやっっっと観れました!本国公開から1年半か2年近く待って、それなのに劇場公開に行けず、ブルーレイリリースまで耐え忍んで待ち望んだこの映画。
観る前まではトニー・ジャーしか眼中に無かったのですが、見終わった後は「マックス・チャンやべえ…」の言葉しか出てきませんでした。

白血病の娘を持つチャイ(トニー・ジャー)はタイの刑務所の看守という仕事で、少ないながらも娘の骨髄移植のための費用を稼いでいた。
費用が足らないことも問題だったが、それ以上に骨髄移植のドナーが見つからないことが一番の問題だった。
娘の余命が幾ばくも無い中で見つかったドナーも連絡が着かないといった具合で、しびれを切らしたチャイは医者に黙ってドナーと直接連絡を取ろうとする。
一方、香港では臓器密売組織に潜入している捜査官チーキット(ウー・ジン)が、ボスであるホン・マンコン(ルイス・クー)が取り仕切る臓器売買ビジネスを暴くために動いている。
潜入のためとは言え麻薬に手を出していたチーキットは早くこんな捜査から手を引きたいと切望していた。
そしてある日、空港での誘拐計画の情報をついに掴み、それを警察に流して彼らは一斉逮捕に踏み切るのだった。

今回トニー・ジャーとウー・ジンのダブル主人公制で、全く言葉が通じないという珍しいコンビ。
とは言っても息はぴったり、敵になっても味方同士になっても素晴らしいアクションを繰り広げてくれます。
しかしそんな2人を1人で圧倒するのがコー役のマックス・チャンです!キレイな足技で2人相手でも顔色一つ変えずに相手をボコボコにしていく謎の強さ、この映画を撮った時彼は41歳だそうですが、見た目はとにかく若いし、とんでもないやつが出てきた…と感じました。笑
それに対抗してトニー・ジャーは腕に鎖を巻き、ウー・ジンは「トランスポーター」のステイサムのようなジャケット柔術で対抗しますが、それでも戦う戦う、ちょっと強すぎなぐらいです。
前作にも負けず劣らずのベストバウトを作ってくるあたり、やっぱりSPLのシリーズのスタッフはすごいですね。

ストーリーも前作と同じく香港ノワールと呼ばれるものですので特にチーキット辺りは悲しいというか辛いやり取りが多いのですが、いくらか救いが増えているあたり、前作よりも自分はこっちの方が好きですね。
あとチャイの娘役の女の子とのやり取りがアクションで興奮し荒み切った心に癒しを与えてくれる貴重な存在です。

すでに3の製作が決まり今年中に公開だそうですが、どうせ待ちきれない待ちきれないと言うことになるので、今度こそ3は1年以内で良いので早めに公開をお願いします…