寝子

トッド・ソロンズの子犬物語の寝子のレビュー・感想・評価

3.8
パッケージから見るにポップで可愛らしかったから、中身もやんちゃで元気なダックスがわちゃわちゃで、周りの人を困らせつつもハッピーで、一山あって感動!みたいな感じなのか?と思って、ちょっとした癒しを求め観てみたけど、めちゃくちゃ予想を裏切られた。
なんじゃこりゃー!
ダックス、めっちゃ不幸じゃんか。
これは確かに動物を敬愛している方なら気分を害されるやもしれない。
自分も動物好きだから、鑑賞継続するか一瞬戸惑ったけど、これはこれ、犬はただの概念として、監督の独特のユーモアとして受け止めてみた。
そしたらなんか妙に鑑賞し易くなった。
いや、なんかむしろ良い。かなり良いぞ。
クラシック調っぽい挿入曲の使い所とか、妙にシュールで笑
ハマる人にはハマるけど、無理な人にはとことん無理系の典型的なタイプのそれかも。でも私にはヒットしたっぽいです。

このパッケージ、この題名、彩度高めのフィルターなんて、とんだ裏切りもいいところ。ストーリーも後々になって、「で、結局なんだったっけ?」ってなるぐらい単調だし掴み所ないんだけど、どうにもこうにも惹かれる。なぜか好き。こんなに好きな理由を説明出来ないの初めて🤦🏼‍♀️笑

でも監督も、この作品を経て強烈な何かを伝えたい、という事も無いのかなって個人的に思ってみたり。(違っていたらごめんなさい笑)ただ、人間模様だとかダックスの慈悲なんてどこえやらの不幸具合(なんかもう不幸な時はとことん不幸で容赦なくて、私は少し笑えてしまった…)だとか、どこか夢の中のような、そんなようなモノをそんなようなフワッとした感覚で観て欲しいのかなと解釈した、かな。
寝子

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