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トモダチゲーム 劇場版のoldmanSEヨKのレビュー・感想・評価

トモダチゲーム 劇場版(2017年製作の映画)
2.0
【ネタバレなし】
原作漫画もドラマ版も未見ですが鑑賞。

劇場版はTVドラマ版の続きの2nd.STAGE『陰口スゴロク』から。
一応、前ステージの詳細(ネタバレ)までは語られなかったけど、登場人物たちの関係や現在の状況などの、鑑賞に必要な最低限の知識は説明してくれます。

そして、監視カメラの映像を観ながら別室で見守る運営(?)
空には『神』と呼ばれる、所謂大勢のスポンサーの声が、実況っぽく書き込まれ尚且つゲームの採決も行われる。
雰囲気としてはライアーゲームに似てました。

ちょこっと挟まれる回想シーンはあるものの、メインの舞台はほぼ学校の屋上。
地元足利の旧西高の屋上なんだそうだけど、行ったこともないので特に見覚えはなし(笑)
背景に車がバンバン走っているのは国道50号かなぁ〜って感じ…(イマイチ密室感が…)
※『ひるなかの流星』、『君に届け』、『金メダル男』など、撮影にかなり使われている廃校になった有名なロケ地だそう。

ゲームルールは、3分間自動的に施錠される小型ロッカーのような投票所(監視カメラあり)に入り仲間の陰口を投票し、そのネタの持ち主である本人の酷さの度合いを『神』が採点し、同じ屋上に立体的にCG投影されたスゴロクの駒が進んでゆく。
最終的に誰かがゴールさせられたら、そこでゲームは終わり。
そいつは更に過酷な次のステージへ進まされる(ゆるキャラ風の案内人”マナブ”の言葉)。

もっと細々とした複雑なルールもあるんですが、観ている方としてはちょっと勘弁して欲しいなという…ここら辺もライアーゲームっぽい(笑)
ルールの複雑さって逆に抜け道を作るためなんじゃないか?というか、なんだか誤魔化されたような後付感は否めなかったんだけど、ライアーゲームよりはちょっとマシかもしれない。

ゲーム進行のホスト役が”マナブ”というゆるキャラ、これもやっぱりソウからの流れみたいなものだけど、どうしても工夫の無さを感じてしまう。
むしろ生身の俳優の方がよかったんじゃないかなぁ〜と思ってしまう。
『ロシアンルーレット』のヘンリー(マイケル・シャノン)のような、イメージとしては、やはりライアーゲームの福永(鈴木浩介)みたいな、登場人物たちを揺さぶり、観ているこっちまでイラつかせるような感じだったら、もっと面白くなったような…。まぁ原作テイスト重視だったら仕方ないか。

ストーリーは密室劇の心理サスペンス型なんだけど、開放的な屋上が果たして設定として正解だったかは…分からない。
時間経過と太陽の感じがちょっと気になった。

CGとして同じ場所に投影されたスゴロク、一応各コマにも人生ゲームのような「このコマに止まった人は…」的なのがあるんだけど、やっぱCGだけに何でもアリというか後出し感、運営側で操作し放題じゃないの?というこちらの疑念が最後まで晴れない。
なんだろう…ここいらは観せ方として工夫が必要なんじゃないかなぁ〜と感じてしまった。

俳優さんたちは熱演してたと思います。
皆、なんだか裏がありそうな表情は上手かったです。
そこそこヒネリのあるストーリー展開も楽しめました。

でも、心理劇の宿命なんだろうか?結果的に役者のドアップの連続になってしまったのが、別に映画じゃなくても…という印象になってしまいました。

そして、次のステージへ突入したところで「to be continued」…
ぶっちゃけ、短い映像の次のステージの導入部が、なんだか全然面白そうじゃないんですが…(笑)
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