美しく静かで、外の世界から断絶されている空間。ここは大昔に起きたひとつのことと、それを言葉にした作家の繋がりを示す場所。そしてそれを知ろうとしてしまったヘルパーが見えたひとつの答え…
ーーこの家であなたが見る美しいもの。それは私。
意図的に何も説明しない作品だから、たくさん受け取り方がある。これを単なる眠い映画とするか、眠いけど奥深い映画とするか、興味津々で終わりに良さを感じるか…。
見た人がどんな映画を好むかによって、解釈も大きく変わってくるだろうと思った作品。
暗いシーンが多いので遮光カーテンでしっかり暗くして見ていたら全てがスローで眠くなったけど、面白くないわけではない映画だと思った。
ただビビらせおっかけホラーよりこういうじわじわな「染みてくる」タイプの映画は面白いし、要所要所に出てくる金髪の美人、彼女の最期なんかが「なるほどね…」となるので面白い。
ただ、最後に運ばれていく2人は何なのか、ひたすら気になる。
ヘルパーは物語のはじまりに、「私は3日前、28歳になった。でも私は、29歳になることはない」と言っていた…。