ATSUSHI

呪われし家に咲く一輪の花のATSUSHIのレビュー・感想・評価

呪われし家に咲く一輪の花(2016年製作の映画)
3.9
亡霊が姿を現しただけでこんなにも背筋の凍る映画はあっただろうか。
死霊館シリーズのようなエンタメ性、効果音の駆使や低予算系につきがちな合成臭さとは無縁のゴーストホラー。

過去の自分を達観する不吉なダイアローグに誘われながら物語は展開する。
確実に好き嫌いは別れるがここは高く評価したい。グラフィカルな恐怖よりも情を重きに置いた物語運びが上手くて、まるで腰を据えて小説を味わう感じにも似てる。
途方も無い漆黒の闇を彷徨いつづける孤独を感じ取ってからが真味の一作です。