砂場

貌斬り KAOKIRI 戯曲「スタニスラフスキー探偵団」よりの砂場のレビュー・感想・評価

4.6

監督:細野辰興、主演:草野康太、山田キヌヲ
目眩がするような感動で上映終了後ぼーっとしてしまった@地元映画館。
往年のスター長谷川一夫が顔を切られた事件は芸能史の暗部として知られているがそれを題材にした戯曲が「KAOKIRI」で、細野監督は以前自らの劇団で上演。
それを映画化したのが本作である。とはいえ演劇の台本を映画として撮り直したものではなく、実際に上演された舞台を撮影したフィルムを元にそのまま劇中劇として観させる一方で、その演劇の舞台裏が映画として描かれる。
長谷川一夫事件(史実)と、それを元にした(演劇)、それを撮る(映画)という三重のメタ構造になっているが難解かというとそんなことはない。そもそも演劇部分が滅法面白く爆笑する場面多し。
この映画は、芝居の上演直前に重要な役者が二人降板したり、実はドロドロの恋愛事情があったり主役が心臓病を患っていたりという緊迫した場面から始まる。
芝居の上演自体が危ぶまれるのだが、舞台は始まってしまいもう後戻りできない緊張感。草野康太、山田キヌヲ始め役者陣が素晴しい。スターの顔を切った真犯人はだれか?その動機は何か?謎解きを中心に物語は進む
演劇の時のパッションと舞台裏のダウナーなテンションの差が微妙に可笑しい。
内山田洋とクールファイブの「恋唄」がサイコーのタイミングで流れ、テンションマックス!素晴しい映画だった。