かなり我慢を強いられる映画。
しかし後半、その我慢が報われる映画。
主演のシャイアをはじめ、キャストもなかなか豪華。なのに知名度が低いのは勿体無い。
最初から時間軸が掴みづらく、現在?未来?これは過去だよね?みたいな混乱を招く構成。もちろん、ラストの為に意図的な演出なんだが、中盤を越えるまで結構、引っ張る引っ張る。そこをグッと我慢(笑)
徐々に明らかにされる後半に、それまで丁寧に積み重ねてきたドラマが活かされ、ラストは胸を締め付けられてしまう。
もちろんフィクションの映画だけど、現実問題として、戦地に勤務した兵士達の心の傷がいかに根深く、本人のみならず周りの大切な人々の人生をも狂わせてしまう、というリアルな問題も提示してくれる。
そして本作の主人公はシャイアの為にあるような役柄。トランスフォーマーのイメージが強いが、本来彼はこういうどこか影のあるキャラクターにのめり込んでは素晴らしい演技を披露する。
まぁ、そのナリキリ具合が監督や他の役者さん達との軋轢を生む結果になってしまうのだが・・・
本作の演技を観るにつれ、最近の彼の言動がちょっと悔やまれる。