いずぼぺ

娘よのいずぼぺのレビュー・感想・評価

娘よ(2014年製作の映画)
3.7
おそらくパキスタンの山岳地帯が舞台。
部族間の争いを鎮める代償として、10才ぐらいの娘を部族長(おっさんというより、じじい)の花嫁として差し出すことが決まったところから話ははじまる。一昔前はな…いや、違う!部族長、スマホもっとるぞ!?
一見、年の離れた姉と妹にしか見えない母娘。おとぎ話の結婚を夢見る娘に、母は決断する。たぶん自身も少女時代に嫁いで来たのだろう。成り行きで逃避行を手助けするトラック運転手も幼いころから大人にならざるを得ない環境だったのだろう。青春時代なんかすっ飛ばして、必死に生きてきたふたり。「私の物語はそこで止まったの」。娘には、娘にだけはという一念で動くけど、15才で嫁に出て以来の娘心も蘇る。あのラストの先に幸せがありますように。
私が当たり前に享受している幸せや環境が当たり前ではないこともあると学ぶ作品。

デコトラのデコり具合がハンパない!もはやワンダーランド。
トラック運転手さんの手がとても優雅だったのが印象的。
327-134