観てきました!
さすがに歴史的傑作の一作目には惜しくも及ばないながらも、非常によくできた続編だったと思います。
2は何だったんや…。
あらすじからして、とてもピクサーらしい作品だと感じました。
「“なりたい自分と、今の自分。その中間でもがきながら自分の存在を改めて認識する”ってテーマがピクサーには多い」と某映画評論家が言ってましたが、まさに本作がそんな感じです。
てか、まんまです。
そんなシビアな視点だからこそ、大人の方がグサッと刺さるし感動するのでしょう。
主人公のマックィーンが若手の台頭に飲み込まれる描写もなかなか容赦がありません。
何度も優勝してるみんなの人気者、マックィーンがこうもあっさりとぽっと出の若者に…。
マックィーンの同期達はぽつぽつと引退していき、気付くと周りは若手だらけ。
そして、焦りから無理をしすぎてクラッシュ…。
(このクラッシュ描写が実写さながらで、悲壮感に拍車をかける)
『頭文字D』のランエボ編でみんなのヒーロー、秋名のハチロクが調子に乗ったモップ頭に苦戦してる時と同じショックです。
イニDでもその後にエンジンブローしますしね。
しかし、この後がこの映画の変わってるところで、マックィーンがウジウジ悩んだりする時間っていうのが極力短くなっているんですね。
このおかげで暗くなりすぎないで、明るいマックィーンのまま物語は進んでいきます。
やっぱりマックィーンはマックィーンのまま!
このバランスは英断でした。
(とはいえ、テーマがテーマですので地味な場面が続くところはありますが…)
最終的には「世代交代」と「受け継がれる遺伝子」の話になっていき、明るいながらも本作が切に伝えようとしていることに涙せずにはいられませんでした。
近年では珍しく、邦題も吹き替えも日本版主題歌もすべて文句なしです。