ドナルド

カーズ/クロスロードのドナルドのレビュー・感想・評価

カーズ/クロスロード(2017年製作の映画)
5.0
本当に本当に感動した
映画では滅多と泣かないが今回は泣きました。

カーズ第1作と今作合わせて1つの作品だと思います。(2はまじでしらん)

カーズは全作、盛者必衰の理
のようなものがモチーフだと思います

どんなに優れた者でも歳をおい、若い次の世代の者たちに抜かされ、バカにされ
誰にも注目されず人知れず最後を終える。
若い頃に出した偉業も、メディアや世間は新しいものしか見ず、片隅に片隅に追いやられてしまう。
そうなる前に、自分の引退どきを決めなければなりません。
今作ではまさに、そのクロスロードをマックイーンが選んで走り抜けなければならない時期に迫った物語です。
ハドソンホーネットは自分が決断する前よりも先に、世間が彼を引退させました。
では、マックイーンはどうなったのでしょう?
それは、是非劇場で🙏

このあと、ネタバレ↓




さて、マックイーンはどんな決断をしたのでしょう。
ピクサーはどんな可能性を示唆したのでしょう。
物語の最後は指導者となった彼ですが、なにも引退する際に選べる道は継承する側だけでないとこの作品は優しく教えてくれているような気がします。
ピクサーが導いてくれた道は、マックイーンの親友であるメーターによって代弁されました。
それは、先駆者たちに知識を借りる事です。先駆者たちはみな、同じような境遇にたち、各々の答えを出しています。
それをマックイーンが聞きに行き、マックイーンの気持ちを全て理解していた彼らは本当に頼もしいなと思いました。

では、先駆者たちに知識を頂き、それでもダメだったら、、、?
人の業として、いつまでも現役でいたいのは当たり前です。

指導者になるのは逃避か?

夢を諦めるのは敗北か?


決してそうではありません。
それは、ハドソンホーネットの生涯によって明確に証明されています。
彼は世間から一方的に引退させられ、彼の目からは光が完全に消えました。
しかし、カーズ1でマックイーンがルート66に来て夢を追う若きレーサーを指導し、指導していたハドソンホーネット自身もまた夢の続きを見させてもらったのです。
それを証拠に彼は自分の師に手紙を送っていたのです。そのシーンは非常に感動的でした。

短い人生、どう生きるか?

なにも考えず目の前のことに全力で突っ走る一本道の人生でもいいだろう
考えに考えて曲がりくねった道を走り続けるのもいいだろう

どんな生き方をするかはそれぞれの自由だ

だけど、必ず、どんな生き方をしても、必ず、分岐点が来る
今までの自分の努力の積み重ねを崩してしまうほどの

その時、どうするか、どの道を決断し、
走り続けるのか

ここから先は僕たちの物語だ