のちぱら

シャーケンシュタイン/フランケンジョーズののちぱらのレビュー・感想・評価

1.1
ジュラシックシャークを観て傷ついた心を癒すために視聴。

まず目に付くのは惜しげも無く使われる多数の資料映像。美しいビーチやウミガメの映像に癒されること間違いなし。

CGがチープ過ぎると批判の声が上がるが、海中に血糊を撒かない、雨を待たない、無駄な火を焚かない、発砲しないなど、環境にこれでもかと配慮するポロニア監督の心配りが胸に染み入る。

なお、ジュラシックシャークでは閉めることの無かった車のトランクを見事に閉めている。細かいツッコミを視聴者にさせない、ナイスな演出である。

肝心のフランケンジョーズはCGですらなく、安っぽい人形のストップモーションのBB合成。
何年前の映画かと確認し、2016年の文字を見て絶望するまでがワンセット、監督の心憎い演出が光る。

サメ映画を見る中でありがちな「視聴する側の感情の喪失」であるが、最初の捕食シーンで感情が「無」になる視聴者はいないと断言できる程の強烈なインパクトを残すことに成功している。

なんだかんだで多数の超展開を挟みつつ、最後まで中だるみする事なく駆け抜けている点を見るに、ジュラシックシャークを遥かに超えた娯楽作品であることは間違いないだろう。

総評として、制作費が膨れ上がる昨今の映画業界に警鐘を鳴らす、そんな映画なのかも知れない。

二度と観ない。
のちぱら

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